訪問嚥下(えんげ)看護
食べ物をゴックンと飲み込み、胃に送り込むこと。
食べ物を見て、どのように食べるか、
どれぐらいのペースで食べるか判断する。
食べ物を噛んで唾液と混ぜながら、
1回に飲み込みやすい形(食塊)にする。
1回に飲み込みやすくなった食塊を、
舌の運動でのどへ送り込む。
脳に信号が送られ、ゴックンと食べ物がのどから
食道の入り口へ移送する。
食べ物が食道の入り口から胃の入口まで達する。
下記の症状に1つでも当てはまる場合、ご相談ください。
- むせる、咳がでる
- 食事に30分以上かかる
- 口にたくさん食べ物を入れる
- のどに残っている
- 声がかすれる、小さい
嚥下障害とは
嚥下障害とは、食べ物や水分、唾液を飲み込むまでの過程が、正常に機能しなくなった状態を指します。
全身疾患や加齢などが原因となります。
嚥下障害の症状
以下の症状がある方は、摂食嚥下(えんげ)障害の可能性が考えられます。
体重が減った
食事に時間がかかり
食べる量が減る
むせる
食べ物や水分、唾液などが
気管に入りかけてむせる
弱いせき
気管に入りかかっている
食べ物が出せない
飲み物が苦手
サラサラしている液体が
飲みにくく、むせやすい
たんがでる
食べ物が気管に入って
痰が増える
声の変化がある
たんや食べ物が
のどに残っている
誤嚥性肺炎
「誤嚥性肺炎」は、高齢者の死亡原因としても
多くの割合を占める怖い病気です。
誤嚥(ごえん)とは、唾液や食べ物などが、誤って気管へ入ってしまった状態を言います。「誤嚥性肺炎」(ごえんせいはいえん)とは、誤嚥が原因で起こる肺炎です。
誤嚥しやすい時とは?
- 呼吸が不安定な場合
- 食べ物が嚥下機能と合っていない場合
- 咳が弱い場合
- 意識が不安定な場合
- など
嚥下障害がおこりやすい病気
- パーキンソン病
- 多系統萎縮症
- 進行性核上性麻痺
- 脳梗塞、脳内出血
- 脳性麻痺
- 筋ジストロフィー
- 筋萎縮性側索硬化症(ALS)
- 脊髄小脳変性症
- 多発性筋炎
- 脳腫瘍
- 精神発達遅延
- 食道がん、舌がん、咽頭がん、喉頭がん
- 加齢に伴う生理的な機能低下
嚥下障害でお困りの方はご相談ください。
嚥下にお困りのお子様も対応可能です。
訪問嚥下看護
自宅や施設でお食事されている場面を観察します。
本人および家族の意思を尊重し、訓練や改善策を検討します。
現在の機能維持
顔や首の筋肉の緊張を緩和したり、筋力を強化するための
嚥下体操や口腔ケアを指導や実践し、嚥下機能を維持します。
嚥下訓練・誤嚥性肺炎の予防
- 飲み込みの評価を行い、現状の嚥下機能を確認します。
- 無理なく楽しみながら、適切な飲み込みの訓練を指導し、一緒に実践します。
- 安全にお食事ができるよう誤嚥性肺炎の予防に努めます。
- 自宅での生活を送れるよう、栄養状態を維持や改善します。